問6でいう “WIN/WIN” とは、即ち研修生の皆さまの「仕事を通じた自己実現」と、貴社の「企業目的追究に向かう業績向上」が表裏一体になることを指します。
“自己実現” とは、簡単に言えば「経済的な基盤を担保することを前提として、個人と社会が表裏一体となってよりよく成長、発展、進化していく方向でなんらかの能力獲得や感性練磨を行いつつ、そのことで成果を得ながら充足感、満足感を得ていくこと」です。
私たちは仕事において上司や部下、職場メンバーや組織や会社、そしてお客さまを通じて社会と繋がっています。従って自己実現するためには、それらの繋がりと表裏一体になる成長、発展、進化でなくてはいけません。
そしてその証明となるのが、上司や部下、職場メンバーや組織や会社からの「よくなった」「素晴らしい」「ありがとう」といった言語フィードバックなのです。
私どもは、研修生の皆さまの言動レベルでのよりよい変化、つまり成長にコミットしてまいります。もちろんそれは研修生の皆さまの自己実現のお手伝いをすることに他なりません。
しかしそのよりよい変化が、実務上に言動レベルで反映されなければ、上司や部下、職場メンバーや組織や会社からプラス評価のフィードバックを得ることはできません。このようは自己実現の充足感や満足感には至りませんし、当然、会社としての業績向上もありません。
ですから私どもでは、研修を通じたよりよい変化を実務上でも応用、具現頂けるよう、さまざまな仕掛けを講じます。それは、学びを実務に活かさざるを得ない仕掛けでもあります。
そこで上司、部下を含めた職場の皆さまや研修事務局さまにおかれては、実務に活かされるよりよい変化を認知した際は、積極的にそうしたプラス評価を研修生さまご本人へフィードバック頂きたくお願いします。
人間には根源的な3つの幸せというものがあり、それは「人の役に立つ幸せ」「人から求められる幸せ」「人から感謝される幸せ」の3つだそうです。この3つの幸せが整い、充足していくと至福となると言われています。つまり大いに快感を味わうわけです。
だからといって決して嘘をつく必要はありませんが、例えわずかであっても、仕事上に具体的なよりよい変化が認められたなら、それについては普段よりも敏感に「助かった」「嬉しい」「ありがとう」と着実にフィードバックして頂きたいのです。
それが人間の至福へと繋がり、人間は素直に快感を求める生き物ですから、その喜びを更に増幅すべく、乗じてよりよいことをやっていこうとするのです。つまり変化が加速するのです。
このことによって上司、部下を含めて職場メンバーはどんどん助かっていくわけですし、それは業績向上へも繋がっていきますから、正にWIN/WINとなるのです。
役に立ち、求められ、「ありがとう」と言われる仕事は、とてもやりがいがあります。研修生さまの仕事のやりがいを増幅すれば、その効果は研修生ご本人の能動的且つ輝きのある仕事ぶりを通じて、職場メンバーに働きかけます。こうして職場や組織、会社そのものに、成長に対する肯定的な雰囲気が醸成されていくのです。
また研修生の皆さまが成長の喜びを知ると、それは教育機会を設けてくれた上司や会社に対する感謝を育みます。研修生ご本人からの「ありがとうございます」のメッセージは、会社の教育研修に対するやりがいを増幅させます。
このように研修生の皆さまを中心に、社員の皆さまと“やりがい”を共有し、社員と会社の成長をスパイラル化していきませんか。
そのためには研修生ご本人が、どういう方向で、どのような切り口から、どのようによりよく変わろうとしているのかについて、個別にしっかりと把握して頂く必要があります。
具体的には、上長さまであれば研修前面談の実施、カリキュラム毎の研修レポートやカリキュラム間インターバル毎の実践レポートにしっかり目を通しコメントを頂くことはもちろん、積極的な研修へのオブザービングや、カリキュラム毎に明らかとなっていく研修成績に関心を持ちながら(審査進捗表で随時成績進捗を公開)研修生さまを鼓舞激励したり、職場の皆さまにおかれては職場アンケートにご協力頂いたりなどをお願いしたく存じます。
また研修では、日頃の言動パターンからは認知しきれていない、意外な一面を多く発見できます。単に業務をこなすだけの力ではなく、困難を打開し、状況をよりよく改善していく傾向も如実に現れます。ストレス耐性や志向性、価値観などもわかりやすく現れます。
従って、抜擢人事をおこなううえでの人物観察としても、研修のオブザービングは極めて有効です。その場合は、一定以上の人事権をお持ちのかたが、全カリキュラムについてオブザービングしてください。
幹部のオブザービング時間が増えれば、研修で多用される重要キーワードを実務上の指示命令に落とし込みやすくなりますし、そのことで組織や会社の課題実現、業績向上、組織づくりに、よりダイナミックな効果が期待できるようになります。一石二鳥です。
さて、A(仕事のやりがいを社員と共有したい)、B(研修でより優秀な人財を発掘したい)両方をお望みの場合は、もちろん対応可能ですが、両方とも望まない場合は導入前診断を中止してください。若干でもAやBの想いがおありであれば、よいコラボレーションが適うでしょうが、全くそうしたことを望んでいらっしゃらないのであれば、ミスマッチとなる可能性がございます。
程度はさておき、A,Bに共感頂ける場合は、より共感の度合いが高いほうを選択してください。加えてお打ち合わせ頂く際には、AまたはB、或いはAB両方をお望みである旨、またその程度についても仰ってください。